年輪

 本来ならば,小学2年生の時に白黒テレビで観戦してから56年振りの東京オリンピックが開催され,大賑わいのはずであったのだが...

 

海の日から始まった4連休は未だに梅雨明けせず,そして新型コロナも感染がぶり返してきて,今なおダブルパンチの鬱々続きで,何か自然との我慢くらべのようだ...

 

 

いつもの夏なら4日も休みがあれば好きな海を眺めに行けるのだが,この雨や曇り続きでは気分が乗らない。そこで昨日はサイフォンで淹れたコーヒーが飲みたくなり左京区岡崎にあるH珈琲店に久しぶりに行ってきた。入店すると今では常識となってるアルコール消毒液が置かれていて手指に擦り込み,席に着きメニューを眺めてサントスブレンドを注文した。飲食店ではアルコール消毒液よりずっと前から常識になってる禁煙,分煙の取り組みだが,ここはやけに煙草臭い,各テーブルを見渡すと100円ライターと灰皿が置かれ,店内の入り口付近には自販機がデンと設置されていてビックリ!喫茶店やコーヒーショップといえば私がアルバイト,修行,自営していた40数年前から25年前までは珈琲と煙草は切っても切れないものだった。店内は煙で霞み(少し大げさか),珈琲と煙草の臭いが入り交じり,ユニフォームや髪の毛に臭いが付いても気にならなかった。それが,如何したのだろうこんなに健康や衛生に敏感になっている自分自身に驚いたのだ。さすがに客に若者はいない,商談らしき中高年の男性グループの2組や個人客の男性や女性を眺めていると,暫くして年配の夫婦らしいカップルが隣のテーブルに着いた...

そんなこんなでマンウォッチングをしていると,コーヒーが運ばれてきた。マスクを外しブラックで口に含む...うまい!

サイフォンで珈琲を淹れてる店長と思しき男性は私よりかなり年配に見えた。長年この道で来られたのか,転職されて今があるのか...でも不思議なのは珈琲は淹れる人が年を重ねるほど美味しいような気がする。年輪がうま味やコクを引き出すのかな...  数分で飲み干し,店を出た身体に煙草の臭いが残っている,でも何故か妙に嬉しさが残った...

 

 

週間まえのこと,部屋の片づけをしていると,段ボールの中から封筒で仕分けられた沢山の古い写真が出てきた。その中に過去のブログ(写真をクリックするとそのブログにリンクしている)にも書いた修行した店で撮った写真もあった。サイフォンで淹れてる唯一の写真というわけで,サイフォンで淹れたコーヒーが飲みたくなったのだ。学生アルバイトから正職になって数年,軌道に乗った2号店から本店に戻る前の25歳ぐらいのときの写真かな?何とか格好も味も様になってきたようだが,こんな若造の淹れたコーヒーなんか飲みたくないね(笑)

 

 

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